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​パクッとプリッと制作の話​(きっかけ編)

アナログゲームを自分で作ってみようと思ったきっかけをまとめます。

私の場合は、次のような流れでアナログゲームを自分で作ってみようと思うに至りました。

  • アナログゲームを遊ぶようになる

  • ゲームマーケットに参加するようになる

  • アナログゲームデザイナーと知り合う

  • 自分でも作ってみたいと思う

 

私がいわゆるドイツゲームといわれるアナログゲームを遊ぶようになったのは社会人になってからで、それまではこういうものの存在を全く知りませんでした。会社にアナログゲーム好きの方がいてその方に誘われて遊んでいました。一番最初に遊んだのはカルカソンヌだったかと思います。

この時はまだ自分から遊ぶほど熱心ではなく、誘われたら遊ぶ程度のものでした。そんな私が自分でアナログゲームを買い集めて遊ぶようになったきっかけは、すごろくやさんのボードゲームカタログという書籍でした。

写真付きで紹介されているボードゲームがどれも魅力的で楽しそうに見えて、これらを買って遊んでみたいと強く思うようになりました。このボードゲームカタログを見ていなければ、今ほどアナログゲーム好きになることもなかったでしょうし、ましてやパクッとプリッとが制作されることもなかったでしょう。

こういう経緯があるので、のちのボードゲームカタログ202でパクッとプリッとが掲載されたときには何とも言えないうれしい思いでいっぱいでした。

アナログゲームを自分でも遊ぶようになってから、アナログゲームの即売会なるものがあるらしいというのを知ります。ゲームマーケットですね。でも関西在住の私は東京のゲームマーケットにはなかなか行くことができないなと思っていました。ですが、ちょうど次の年に大阪でゲームマーケットが開催されるというときで、イベントに参加することができました。

​イベントへ参加してみて、一つのフロアでたくさんのゲームが販売されていることが当時の私にとっては新鮮でしたし、個人でアナログゲームを作られている方がこんなにいるんだということを知ることにもなりました。

アナログゲーム熱がどんどん高くなっていく私は、結局東京のゲームマーケットへも参加するようになります。そしてそこで知り合いになったのがイマジンゲームズの山田空太さんでした。

​イマジンゲームズさんが初出展されたときに購入したポストマンレースを気に入って以来ずっと作品を購入していたのですが、ブースでお話しさせていただいたことをきっかけに、山田さんと一緒にアナログゲームを遊ぶようになりました。そして、イマジンゲームズさんが制作されるゲームのテストプレイをお願いされたり、ゲームマーケットでのイマジンゲームズブースのお手伝いをさせていただくようになりました。

アナログゲームが好きな方であれば、自分でアナログゲームを作ってみたいと思ったことがあるのではないでしょうか。私も漠然とそう思うこともありました。でも、そんなことは簡単にできるものではないだろうし、私にとっては夢のまた夢、遠い存在だと思っていました。ただ、アナログゲームのテストプレイやイベントのお手伝いといった制作者・出展者サイドのことを経験することができ、山田さんからもいろいろお話を聞かせていただいたことで、遠い存在だったアナログゲーム制作が少しだけ身近な存在になったような気がしました。

アナログゲームを制作しようと思った直接的なきっかけは、ゲームマーケット2015春でのとある出来事でした。

このとき、私はイマジンゲームズさんのブースのお手伝いをしていて、試遊卓でポストマンレースの説明をしていました。何組も遊びに来ていただきましたが、その中に親子で遊びに来られた方がいました。お母さんと娘さんのお二人で、娘さんは小学校中学年ぐらいだったと思います。

席について説明をしている時から娘さんはにこにこしていて、ゲーム中もお母さんとすごく仲よさそうに会話しながとても楽しんでくれていました。それまで仲間内の大人としかゲームを遊んだことがなかったということもあり、親子で楽しそうに遊んでいるのを目の当たりにしてとても温かい気持ちになりました。また、楽しんでもらえる場を提供できたということがとてもうれしかったです。

そして、この余韻に浸りながら次の試遊のための準備をしているとき、その娘さんがこちらにとことこ歩いてきて、「お兄さーん。買ったよー。」と手に持っているポストマンレースをこちらに見せてくれたのです。あの後買ってくれていたのですね。あまりにうれしかったので、思わず立ち上がって「ありがとうございます!」と敬語でお辞儀をしたのを覚えています。

このとき、自分が説明して遊んでもらったゲームをあんなに楽しんでもらえてしかも買ってもらえることはとてもうれしいことだけど、これがもし自分で作ったゲームだったらもっともっとうれしいだろうなとふと思ったのです。そして、このような親子に楽しんでもらえるようなゲームを自分でも作ってみたいと強く思ったのでした。

2020/5/11 さかしん

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