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​パクッとプリッと制作の話​(まとめ編)

パクッとプリッとの制作全体を通して感じたことをまとめます。

おかげさまで、パクッとプリッとはアナログゲームのイベントやゲーム会でたくさんの方に遊んでいただくことができました。また、すごろくやさんをはじめ、たくさんのボードゲームショップやおもちゃ屋さんでお取り扱いしていただくことができました。たくさんのご意見ご感想をいただいて、とてもありがたかったです。

特にアナログゲームは対面の遊びなので、遊んでいる様子を直接確認できるのがよかったですね。楽しく遊ばれている様子を見ているとこちらもうれしくなりますし、「食べものを見つけたらうんちに変わります」という説明をしているときに「ああ、なるほど」「そういうことか」といったリアクションをされているのを見て、楽しいポイントが理解されていると手ごたえを感じたりもしました。

パクッとプリッとを制作して一番感じたことは、自分で考えたものを作品として形にできたことへの達成感でした。自分で一からルールを考え、すがのさんといっしょにパクッとプリッとを制作していく過程がとても楽しく充実していました。何もかも初めてのことばかりでしたがとても新鮮でしたし、苦労もしましたが楽しんで作業ができたと思います。それだけに作品が完成した時の達成感はすごく大きかったです。

パクッとプリッとは、親子でわいわい楽しめるゲームを作りたいという思いの元、いわば単なる個人の趣味で制作したものです。そして、考えたゲームを作品として形にするということそのものが最終目標でした。面白いものができたという自信はありましたが、評判になるかどうかやたくさん売れるかどうかは特に気にしていませんでしたし、ここまでのことになるとは全く思っていませんでした。

個人の趣味で制作する以上は、自分のやりたいことをすべてやろう、ただし、技術的にも金銭的にも時間的にも自分が無理なくできる範囲内でやろう、という思いで制作しました。自分のやりたいようにやった結果、初版に関しては原価率が高くなり、それなりの数を制作したので在庫リスクもありました。ただ、仮にすべて売れ残ったとしても金銭的にも気持ち的にもまあ仕方がないかと許容できる範囲内でしたので、作品として形にすることを決めました。逆に、売れることを考えすぎていたら、身動きが取れなくなって作品として形にするところまでいかなかったように思います。とはいえ、このような自分が無理なくできる範囲の落としどころをどうするかはとても悩んだ部分でもあります。

自分が無理なくできる範囲で制作したパクッとプリッとではありますが、少なくとも親子でわいわい楽しめるゲームにはできたと思っていますし、その点はとても満足しています。すがのさんのイラストもとてもかわいく仕上がっていると思います。

ただ、もう少しどうにかできなかったかなと思うところもあります。

一番大きいのは、うんちの一言解説にふりがなをつけていなかったことです。簡単な漢字しか使わないようにしてはいたのですが、ふりがなもつけておくべきでした。これについては第2版で修正をしています。

カード枚数についても調整の余地があったかもしれません。もしもう少し動物の種類を増やすことができれば、各カードは1セットずつでもよかったかもしれません。ただ、少ないものを多くするはできないですが多いものは少なくすることはできますし、使用するカードセット数の目安について説明書に補足をしてはいるので、多少多い分には大丈夫だろうとは思っています。

また、うんちを動物ごとに固有のイラストにしたので、それがルール的にも意味があるようにできればなおよかったと思います。ただ、これについてはプラスアルファの価値としてあとから足したものではありますし、簡単なルールの範疇でルールを追加することは難しかったようにも思います。

テストプレイに関しても、親子でわいわい楽しめるゲームを制作していたにもかかわらず、お子さんに遊んでもらう機会が少なかったかもしれません。今でこそたくさんのお子さんに関わるような方ともつながりができましたが、当時はそうではなかったので、お子さんがいる知り合いにテストプレイをお願いしていました。もっと不特定多数のお子さんにテストプレイをお願いできればよかったと思います。

パクッとプリッとの作品の中で一番うまくできたなと個人的に思っているところは、「パクッとプリッと」というタイトルです。ゲームの概要が端的にうまく表せていて、かつ擬音を使ってかわいらしくできたのではないかと思っているのですが、どうでしょうか。実はこの作品の中で個人的に一番気に入っているところはタイトルなのです。

パクッとプリッとを制作したことは自分にとって何にも代えられないよい経験になりました。これからも末永くたくさんの方に楽しんでいただければ幸いです。​

​パクッとプリッとを制作するきっかけになった、ポストマンレースを試遊してくださったお母さんと娘さんにも、ぜひパクッとプリッとを遊んでもらいたいなあ。

2020/6/13 さかしん

​■制作期間

​​●​2016年  4月頃

​ゲームの原案を思いつく

​プロトタイプ作成

​​●​2016年  5月頃

​動物の選定

グラフィックデザイン原案策定

​​●​2016年  7月頃

製品相当のカードイラスト作成

説明書用文章作成

本格的にテストプレイ開始

​​●​2016年  9月24日

​​●​2016年11月  4

​​●​2016年12月  2

​​●​2016年12月11日

データ入稿

納品

箱詰め開始

再印刷分納品

​箱詰め・シュリンク包装

​ゲームマーケット2016秋にてリリース

​■制作人員

​​●​メインデザイナー1人

●イラストレーター1人

●テストプレイヤー20~30人

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